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夜が明けるよ、夜が明けるよ。
一年の夜が明けるよ。
全ての闇を飲み込んだ空が 少しづつ光に照らされていくよ。
全ての闇が今白に塗り変えられていくよ。
「アレン、ここにいたんか?」
「・・・・・・ラビ!」
アレンがいたのは教団の一番高い場所。
ラビに以前こっそり教えて貰った場所。秘密の場所。
時々教団にいるとき、こっそりとここでラビと密会していることを知る者は殆どいないだろう。
それが二人にとって貴重で大切な時間だったから、誰にも秘密だった。
「お帰りなさい、ラビ。間に合って良かったです」
「ん。約束だったかんな。初日の出を一緒に見る約束」
それはちょうど一年前に約束された二人だけのもの。
今年は無理だったから、せめて来年の初日の出は一緒に見ようと思っていた。
エクソシストという貴重な職業である二人は、同じ任務に就くことはあっても、一緒に休暇をとれることはまず少ないから。
「ええ。約束、守れてよかったです」
「俺も守れて嬉しいさー」
アレンもラビも、約束は交わしたものの、正直本当に一緒にこの光景を見れるとは思っていなかった。
ラビはアレンの隣に座り、昇り行く朝日を眺める。
任務でクタクタになりながらも、ブックマンを置いて先に戻ったラビはこの神々しい迄の景色に身を洗われる気持ちだった。なんとも言えない感覚が胸の奥から湧き上がる。
それは絵に描かれた朝日とは比べ物にならない程。だから人は朝日を尊いと思うのだ。
「ラビ、A HAPPY NEW YEAR 新しい年をありがとう」
「アレンも。A HAPPY NEW YEAR ありがとうさ」
それはごく普通に出る言葉。
言葉に込められた意を知り、お互い笑いあう。
そして安堵する。まだ自分たちはこうして朝日を見ることが出来る、と。
『生きている』という事実を。
すっかり朝日が昇りきる。二人はそこから降りることにした。
何時間もここにいて、身体が冷え切ってしまったから。
「後でジェリーさんにお雑煮作ってもらいましょうね」
「おう。磯辺巻きもなー」
「はい。それとぜんざいと−」
アレンは既に脳内では朝食に頼むメニューを考えているようだ。ラビはそんなアレンを見て微笑む。相変わらず、燃費が悪いんだと。実に会ったのは数ヶ月ぶりだったから。
「今回の任務は随分長期だったんですね」
「うん。実はまだ後処理が残ってたんだけど、じじいに任せてきちまったさ」
「え!?」
隣で真っ青になったアレンの表情に、ラビは満足した。
「大丈夫さ。じじいの許可は貰ってきたから」
「・・・・・・なら良かったです」
アレンはラビが着くまで本当は気が気じゃなかった、とは言えなかった。だって来てくれたから、もういいのだ。
だからこれからを大事にしようと。
「「今年もよろしく」(さ)」
End
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