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別の部屋で探索を続けていたラビと神田の二人は部屋の中で何かを見つけたようだ。
その部屋はシューレン氏の書斎でどうやら重要な秘密事項だったらしいと知る。
「おいラビ、これを見てみろ」
「ん?何か見つかったさ?」
暗いからと松明を翳さないと見えない程の暗がりの一か所を神田は照らす。
床の模様はどうみても自然に出来たものではない。
「どういうことさ?」
「知るか!ただ解るのはアクマが確実にこの屋敷内にいるってことだけだろう?」
床にこびりついた血は乾いていたけれど、それは確かにペンタクルの文様を浮き彫りにしていた。
ペンタクル=アクマの血のウイルス
「なあユウ、もしかしてアクマはさっきの部屋に居たかもしれないさ?」
血を触らないように、匂いを嗅がないようにラビはその床に続く模様を追う。
「ふん、その根拠はどこにある?」
「もし、レベルが上がって意志を持ったアクマだとしたら、気に入った場所に落ち着く筈じゃねぇ?レベル2以上は俺ら人間と同じ「考える」っていう意志が発生するだろ?」
少なくとも今まで遭遇してきたアクマ達は皆似た傾向にあった。
神田も振り返って、ラビの意見が的を得ていることに気付いた。
アクマはこの屋敷の一人息子だとすれば、それは合点がいく。
「確かにな・・・道が消えてないといいが・・・」
とにかく戻ってみた方がいいと神田は書斎を出ようとする。ラビもその後に続いた。
「・・・んじゃま、行きますか。姫のもとへ」
「姫?」
「なんでもないさー」
ラビの茶化す言い方が気になったけれど、自然話題は誤魔化されて、二人は書斎を後にした。
女性は見た目よりも精神年齢が幼いのかアレンの見ている前でおもちゃで遊ぶことが多い。
中身は女性の実の子供だから、当然なのだが。
アレンだけが今その事実を知っていた。
『二人に知らせないと』
この怪奇現象にもそれなりの裏があることを、あの二人に。
どうにかしてこの拘束から逃れて、部屋を出て。二人の元へ向かわなければ。「これ以上足を引っ張るわけにもいかないし」アレンは呟きながら発動したままの左腕に力を込める。
杭で壁に縫い付けられている為に、力を入れて壁から離そうとすれば当然傷が広がる。
痛みに顔をしかめたが、贅沢は言えない。捕われたのは自分の甘さだ。神田が見つけたらまた悪態と辛辣な言葉が飛んで来るだろうことは目に見えている。
「なんで、逃・げ・る・の?」
「!?」
もう少しで杭が外れそうな所で、声はかかった。
「ぐっぁっっ」
目の前のアクマはアレンを壁に押し込んだ。
アレンの身体は壁を突き破って瓦礫の中へ落ちて行った。
続く→6へ
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