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「けどこの暗闇はなんとかなんないかね?イノセンスも見つからないし」
子供部屋を抜けた途端、再び暗闇が屋敷を覆っていた。
「アクマを倒せば自然と消えますよ。これもアクマの能力でしょうし、適合者のいないイノセンスは力を発揮出来ない。あ、こっちの部屋にイノセンスがありますよ」
アレンが示した部屋はラビと神田が先ほど来た書斎。
アレンも迷わない程、子供部屋の近くにそれは存在していた。
「おい・・・」
「ここ書斎じゃん」
「そうです。その後ろの本棚の中段の箱に・・・」
先ほどきたばかりの部屋にイノセンスがあったことを知ったラビと神田は愕然とした。
何故先ほど見つけられなかったのだろうかと。
「僕もここに辿りついてイノセンスをみつけた直後に捕まったんです」
あっという間に取り囲まれたのでさすがに対処出来ませんでしたし。
「え?」
「何だと?!」
アレンの意外な言葉にラビと神田は固まった。
「ちょっ待つさ、アレン。お前俺達と逸れた直後ここに?」
ずっと疑問だったことをラビは訊いてみた。あの時暗闇で視界はゼロに等しく、離れた位置に立っていたアレンの声だけが頼りだったが会話をした次の瞬間アレンの気配は消えていた。
「うーん。逸れたというよりも『無理矢理離された』が正しいでしょうね。ラビと話した直後、僕の身体は壁際に押しやられてこっちの部屋に導かれてました。その時特にアクマの力は感じなかった代わりに、一つのトンネルをずっと滑っていた感覚がありましたけど・・・」
アレンは当時の感覚を思い出しながら話した。ラビと神田はそれでアレンがいきなり消えたことに漸く納得がいった。
「じゃあアレンはここに誘いこまれてアクマに襲われたってことさ?」
「そうですね。気が付いたら本棚の前で・・・そうこの穴から出て来た直後に・・・」
アレンが示した位置は本棚の側面に面した壁。
「まるでからくり屋敷だな・・・」
「からくり?」
アレンは聞き慣れない言葉に訊き返すが答える声はなかった。ラビを見れば苦笑するだけ。
「けど俺達がここに来た時は何ともなかったぜ?」
そういえば何故自分達は無事だったのだろうか、とラビが疑問を口にする。
「僕もそれは解りませんが、今は来ているみたいですよ。そのアクマ達・・・」
アレンの左目が動作を見せてそちらに視線を向ければ、部屋の隅が闇を増大させる。
「キタヨ。エクソシスト」
「キタネ。エクソシスト」
「イノセンスをエサにしたらホントウにキタヨ」
自分達以外の他の声が聞こえた。
声の主を探せば、そこに部屋を埋め尽くすようなアクマが3体。
もともとが広い屋敷だったから、転換(コンバート)したアクマがいようと部屋が埋まる事はまずないが、この書斎は狭い。
それを感じたのかアクマの内の一体が壁を壊して隣の部屋まで開通させた。
「いつの間に!?」
アレンが見つめた方向は闇しか蠢いてなかった。しかし次に姿を現したアクマは発生した闇と正反対の位置に浮いていた。
「っ」
3人は3様にイノセンスを発動させる。
先ほどは不意打ちを食らったが、今度は場所も攻撃も知っているから大丈夫だ。
アレンは主砲に切り替えてイノセンスで狙いを定め撃つ。
神田とラビももう2体の方へ攻撃していった。
続く→9へ
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