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原因
あれから何度か『強く念じて』みたけれど、全くアレンが戻れる様子はなかった。
逆に神田にもうっすらとだが、アレンの姿が見えるまでに姿が鮮明になった程。
「戻れない・・・んか・・・なんでさー?つかユウにも見えるまではっきりしてきたなんて、ありえないだろー?」
ラビはアレンの身を心配していた。
〈やっぱり、戻るにはそのアクマを壊さないとならないとかもしれませんね〉
なぜ、自分がここにいるのかと誰かに問えば答えが帰ってくるわけでもない。
アレンはラビの身を案じていて、気付いたら『此所』にいた。
だとしたら、その元凶を叩けば戻れるのではないかと考え着いた。
それは上空にいると仮定されたアクマ。
「危険だ!いくら肉体がないからって・・・」
〈けど、ラビ。多分僕がここにいる理由はアクマを壊す為だと思えば納得出来ますよ?〉
安心させるような笑みを向けても、それを見たラビは気が気でない。アレン一人を行かせるなんてこと、出来るわけがない。
「おいラビ、ぐちゃぐちゃ言ってねぇでさっさと行って来い。耳障りだ」
〈神田?〉
「ユウ?」
「下は俺がなんとかする。さっさと二人で行ってカタをつけてこい。どうせそいつを倒せば他の奴らも同時に消滅するだろ?お前の考えでは」
神田の言っているのはラビの推測の話。
「・・・いいんか?」
「お前が下に残ったとしてもそんな危なっかしい状態じゃ背中も任せられやしねぇ」
チっ。と神田は盛大な舌打ちをして見せた。
確かにラビの槌なら上空などひとっ飛びだろうし、今のラビの精神状態でアレンと引き離したとしたら、戦いどころではなかっただろうから、神田の判断は的を得た正しいものだ。
「だったらお前はモヤシについていろ。但し、もって五分だ。それ以上は待てない」
それ以上経過するようならラビが降りて来いという意味だろうか?
ラビとアレンは顔を見合わせ、苦笑した。
〈じゃあ行きますか〉
「よっしゃ。じゃあ行くさー。ユウは暫く姿隠しとけよー?」
「五月蝿ぇ、黙れ」
俺の勝手だろう?と神田は六幻を肩にしょってまたもや舌打ちをした。
続く→9へ
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