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雲の切れ間の光を浴び
「今のアレンは空も飛べるんさ?」
〈みたいですね。肉体がないからでしょうけど〉
ぶ厚い雲を抜けると光が差し込んできた。
まぶしい。
上空は雲の上。
下は曇り空で、雲の上には太陽が見えた。
光を背に、雲を地にして巨大なアクマが立っていた。
「あれか」
〈みたいですね。ラビはもう戻って下さい〉
「何言ってるさ!」
突然のアレンの言葉にラビは怒りを顕にした。アレンの横顔は至って冷静だ。
〈今のラビは足場がないでしょう?それに神田のサポートもありますし〉
今まででおおよそ五分は経過しただろう。そろそろ神田も心配だ。
「!」
足場がなくてどうして戦えようか?
失念していたと言ってもいい。ラビは周りを今更見回したが、確かに自分が立てる足場は存在しなかった。雲は論外だ。もとは水蒸気で立てるワケがない。
血色を失ったラビに、アレンは微笑んだ。
〈ラビ、ここまでついてきてくれてありがとうございました。教団で待ってますね〉
「アレン!」
アレンの身体は河の流れのように穏やかに真っ直ぐアクマの元に向かって行った。
アクマの攻撃がそれと共に始まり、辺りが閃光に包まれ始める。
それはアレンが現れた時と酷似していた。
攻撃の内の一つがラビの近くを通り、爆風に煽られた。
「あれん !!」
叫びは爆風とラビが地上に向かって投げ出された為、アレンの耳には届かなかったかもしれない。けれどラビは叫んだ。
「 」
暫くして、雲を吹き飛ばす風と光が地上を照らし始めたのを神田と地上で戦いはじめたラビが確認した。
やがて地上にいた筈のアクマ達が輪郭をぼやかしていく。
「終わったな・・・」
「かりそめの命だったんか…」
続く→10へ
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