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「え?ティムをですか?」
「うん。協力してくれるかな?」
「…えぇまあいいですけど…」
「アリガト。じゃあ夜には終わっているだろうから、迎えに来てね」
「分かりました」
その日は朝から任務は無いよと言われてアレンはどうしようか思案した結果、散歩を楽しむことにした。なにしろ教団に来たと言っても任務で殆ど留守にしているからあまり詳しい施設を知らない。
散歩の直前、コムイにティム・キャンビーを貸すように頼まれて「イヤ」とも言えなかったアレンは前向きに「なんとかなるか」と軽く貸し出ししてしまうが、その後結局アレンは教団内で迷子になる。
案の定。
「ココどこだろう…やっぱ散歩中止にすべきだったや…」
半ば泣きそうになりながらアレンが迷った先にたどり着いた先にあったのは天井高く積み上げられた本棚と蔵書の部屋だった。
「ここ…図書館?」
さて、と。
アレンはこれからどうすべきか真に考え出した。
彼の胸に去来するもの
夜。
本棚の間に身体を収めて、白い子供は蹲っていた。
「あれ?アレン・・・?」
なんでこんなトコにいるんさ?
声を掛けても面を上げないということは何かあったのだろうか?
「・・・寝てる・・・」
近づいてみて、白い子供は寝ていることを漸く知った。
ラビがそこに見知った白い髪をみつけたのはその部屋に入って暫くして。
ブックマンの指示で読んでおく本があったからだ。別に明日朝になってからでも良かったのだが。
何しろ今任務から戻ってきたばかりだし、もう夜は更ける頃合いなのだ。
それでもラビはそこを訪れた。なんとなくその気になったから、というのはラビの勘に近いものだったが。お陰でアレンを見つけることが出来たのだから、勘は従っておくものだとラビは思い知らされる。
普通だったら人の気配に聡い彼が気付かなかったのはアレンが書室の奥で身体を丸めて眠っていたからだ。
(ましてや、今は夜なのだから余計わかりづらい。)
眠っている人間というものは気配が薄くなる。それでも気は感じられるものなのだが。
アレンにはその気は感じられなかった。
それが不思議で、不可解で、ラビは信じられないものを見る目つきになる。
「気付かれないっていう程、薄いん?」
もしくはラビが任務上がりで疲れている為に気配を感じ取れなかったか。しかしそれは考えられなかった。前者の考え方がしっくりくる。目の前のアレンを見つめていると尚更に。
ラビは目をまんまるに見開いてアレンのその寝姿を見つめた。
それはとどのつまり。生気が希薄ということになる。
「・・・」
ラビは自分の身を守るようにして眠るアレンが切なくなって、泣きたくなった。
『生きる気力が薄い・・・のか?』
ラビは過去この子供が遭遇した事件をじかに見たわけじゃないが詳細を聞いて知っている。
アレンの生きる気力が薄いのが左眼にある『呪い』だということもなんとなく解っている。
ダレよりもアレンを見つめているとラビ自身知っているから。
アレンが知っているよりも。
「アレン・・・アレンは悪くなんかないんさ・・・だからそんなに進んで『呪い』を受け入れようとなんてすんなよ・・・」
その『呪い』がアレンが千年伯爵に唆され、マナを生き返らせた時に負った『マナの呪い』だとしても。
ラビはアレンを誰にも(マナにも)渡したくはないと心底思った。
>>To Be Continued
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