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このお話は全くパラレルです。
アレンが15歳で中学三年生(しかも♀)
↓
ラビと神田は高校三年生 ↓
リナリーは高校一年生です。
↓
紅オオカミ、思いを馳せる。
雪の降る寒い中。
泣き声が聞こえる。
この声の主を俺は知っている。
どうか泣き止んで欲しくてその子の元へ行こうとするが、探せど探せど姿は見つからない。
声を頼りに行こうにも、どこから聞こえてくるのか見当がつかない。
『何処にいるんだ?』
自分がいる位置がどこにあるのかを把握しようとして、遠くに視線を移す。
だが、見えるのはぼんやりとした明かりと、それを包む暗闇だけ。
子供の泣き声は聞こえるが、姿は見えない。
いるとしたらその明かりの先だろうと思った。
しかし夢はそこで突然終わりを告げられた。
頭を強く殴られてラビは漸く目をさましたからだ。
「いでぇっ」
「バカもんが。やっと目を覚ましおったか。学校はどうした」
こんな時間まで寝ておって。
「じじい・・・・・・?」
ラビは困惑の表情を浮かべ、祖父にあたる人物を見上げた。
いつもは不在の人間がいることに驚きは一瞬。どうせいつものことだから。
「学校?」
「今日は平日だ。時計をみてみろ」
「え??って・・・もう12時!?」
完璧遅刻さー!?
叫んでからラビは起き出そうとして身体に力が入らないことに唖然とした。
寝床の中で肘をつこうとして、がくんとくず折れた。
「・・・・・・れ?」
「なんじゃ。風邪でも引いたか。やはり日ごろの不摂生は表に出やすいな」
お前は。
ラビの祖父にあたる人間は彼の顔色を見て瞬時に判断を下した。
「・・・風邪?」
熱と脈を測られ、正しい診断を下された。
やはり風邪。
ラビにとってはおよそ数年ぶりの風邪になった。
その後、学校に連絡を入れて貰い、再びラビはベッドの上の住人に戻った。
「はぁ〜退屈さぁ」
食欲は然程ないから冷蔵庫にあったものを適当に食べた。本当なら栄養のあるものをというところだが。
ラビが食後の薬を飲んだら祖父は仕事に戻るために家を後にしたらしい。今はラビ一人きりだった。
一人きりと言えば、近い境遇の少女の事を思い出した。
リナリーから聞いた話を推測すると殆ど一人で生活しているのに等しいらしい。
そういえば今日昨日とあの少女の顔を見ていない。
今ごろ何をしているのだろうかと思う。
明日こそは会えるといい。
薬の副作用でうとうととまどろみの中、先ほどの夢を思い出す。
何、見ていたっけ?
覚えているのは胸に残る重く苦しい感情の残骸。
思い出せそうで出せないのは記憶に封印がかけられたからだ。
無理に思い出そうとしても頭に浮かぶのは白の情景。
それと子供の泣き声。
「昔の記憶なんか?」
思い出せない理由はそれしか思いつかなかった。
結局、そのまま睡魔に任せて眠りについた。
数時間後、外はもう夜の帳が下りてきていた。
突然、メールの着信音で目が覚めた。
神田のとリナリーのは着メロが個別に設定されていたから直ぐ判断できた。
「んー?ユウから?」
珍しいこともあるものだと枕もとに手を伸ばすと携帯につけているストラップに指が触れた。
引き寄せて、内容を見る。
「これから家に来るって・・・?明日は嵐かも?」
携帯のディスプレイには、その旨が伝えられていた。
数十分後、ラビの家に神田が訪れてさらに驚くことになるのはまた次回。
続く >>10
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